不思議な街へ 胡桃割り館蔵書1
胡桃割り館蔵書
架空旅行専門書店の本を読みたいあなたに。
◆目次(収録内容)
【街シリーズ】
◆街
その街の道は人を導くためではなく、迷わすために存在していた。今は、もう行くことのできない不思議な造りの街をご紹介。
◆十字架の街
離れて暮らす友人同士が、お互いに訪れた街の様子を、手紙で報告しあいます。今回は古き中世の決闘法が残る歴史ある街を訪れた友人の物語です。
「馬車から見たその街の第一印象は、教会の街といった風景であった」
◆机上旅行
どこかに旅行に行きたい。そんな気持ちは、誰にでもある。そうしてお気に入りの都市の資料を集め始めた。都市の地図、お店の場所、石畳の模様から、四季の写真まで、探偵気分で蒐集していた。そうしているうちに、やがて街は……。
【他地域】
◆桜旅 ~花と旅と~
旅の途中で僕は、ある駅前に咲く満開の桜を見かけた。彼らが決して行くことのできない場所へ、僕は一緒に旅をすることにした。
◆砂漠の砂を売る男 ~砂漠の幻想~
バカンスでホテルに滞在していた客の前に、小さなガラス瓶に入れた砂漠の砂を売る男が現れる。男はなぜ砂を売っているのか。興味を覚えた客は男と話をすることになる。
◆旅行案内 ~旅の案内書~
旅を誘う旅行会社のパンフレットに目を通しているうちに、私の心は早くも旅の世界へと旅立ち始めていた。1日目は古代の遺跡や法王庁を巡り、2日目は……3日目は……。
途中に立ち寄る町では、名物料理に舌鼓を打ち、街中を走る有名な河ではクルーズを楽しみ……計画とも空想ともつかぬ思いは、しだいに膨らんでゆく。
◆燭台の火 ~炎の幻想~
東方一を誇る大寺院で、彼は燭台の火をつける役目を果たしてきた。もう何年も何年もの長い長い間。人には退屈にも思えるその仕事も、彼にとって誇りであり、満足感をもたらしてくれるものであった。
燭台に火を灯しながら、彼は、この仕事について想いをはせる……。
◆執事の旅支度 ~旅の準備をする執事の瞑想~
わたくしは長年、ラインフォード卿の執事をつとめさせていただいております執事のセリスと申すものでございます。ご主人様におかれまして、大変なご旅行好きでいらっしゃいますので、わたくしも、旅行の準備に関しては、手慣れたものでございます。
ご主人様がご旅行先で、不自由なさることのないように、あれこれと考えを巡らしながら、旅の支度をしております。
◆季節を戻る旅 ~季節をめぐる旅シリーズ1~
仕事で少々疲れ切った心と体を休めようと、ある初夏の頃、人気の少ない山里へ向かう列車に乗った。
ぼんやりと車窓を眺めているうちに、次第にその風景の意味に気づいてくる……。
◆時計 ~ホテル特製商品のご案内~
ホテル『胡桃割り館』 特製商品のご案内です。今回は、期間限定で発売された時計のご紹介をさせていただきます。
